
こんにちは、静岡ブースト管理人の日下部です。
今回は「特別編」として京都市の北に位置する貴船神社の旅をお届けします。
京都といえば、清水寺や金閣寺のような有名な観光地を思い浮かべる人も多いけど、実は少し足を伸ばした山あいに、まるで神話の世界に迷い込んだような神秘的なスポットがあるんです。
深い森に包まれ、澄んだ空気と清流のせせらぎに心が洗われるような感覚――それが、今回訪れた貴船神社。ここは「水の神様」を祀る神社として古来から信仰を集めてきたパワースポットで、縁結びや開運のご利益でも有名です。
この記事では、僕が実際に歩いた参道の景色や、見逃せない見どころ、季節ごとの楽しみ方、そして地元ならではのグルメやアクセス情報まで、たっぷりとご紹介します。夫婦での旅行はもちろん、一人旅や友達同士でも楽しめるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
叡山電鉄の旅:出町柳駅から貴船口へ


京都の中心部・出町柳駅から、叡山電鉄に乗り込みます。ホームに立つと、昔ながらのローカル線らしい、どこか懐かしい雰囲気の電車が迎えてくれます。鮮やかなカラーリングの車両は、小ぶりながらも清潔で、旅の始まりにふさわしいワクワク感を与えてくれます。
車内は落ち着いた雰囲気で、観光客や地元の方々がゆったりと腰掛けています。木製の手すりやレトロな座席が、どこか昭和の面影を感じさせ、心をほっと和ませてくれるのです。窓が大きいので、これから広がる自然の風景が楽しみになります。
電車がゆっくりと走り出すと、次第に街並みは姿を消し、代わりに緑が深まっていきます。初夏なら、青々とした木々が窓いっぱいに広がり、秋なら紅葉が車窓を染め、まるで絵画の中を走っているような気分。川沿いに沿って進む区間では、きらめく清流が車窓に現れ、せせらぎの音が聞こえてくるような気さえします。
やがて、トンネルに差し掛かると、電車内の照明がふっとやわらかく灯り、外の暗さと相まって小さな旅の非日常感が増していきます。そしてトンネルを抜けると、さらに深い山あいの景色が広がり、涼やかな空気が車窓の向こうに漂っているのが見て取れるようです。



マミさん、見てみて!ほら、川がすごくきれいだよ。水が透き通ってて、魚まで見えそうだね。



ほんとだ!なんだか電車に乗ってるだけで癒やされるね。街中からこんなに近いのに、まるで別世界みたい。



この辺りの紅葉の時期は最高だって聞いたことあるよ。今度は秋にも来てみたいな。



ノブさんって、こういう時ほんと楽しそうね。ふふっ、でもその気持ち、なんかわかるなあ。


そして、出町柳駅を出発して約30分。自然の中を走る癒やしの時間はあっという間に過ぎ、電車は「貴船口駅」に到着します。ここからはバスや徒歩で貴船神社へ。これからさらに、川のせせらぎと清涼な空気に包まれるパワースポットの世界が待っています。
貴船口駅から貴船神社への道のり


叡山電鉄の貴船口駅に降り立つと、まず感じるのは空気の清涼さです。京都市内の中心部よりも、ここはひんやりとしていて、まるで天然のクーラーが効いているよう。特に夏場は、その涼しさにホッと肩の力が抜けるはずです。
駅前にはバス停があり、貴船神社へ向かうバスが発着しています。およそ5分ほどで神社周辺まで行けるため、初めて訪れる方にはバスの利用がおすすめ。一方で、歩いて行くという選択肢もあります。駅から神社まではおよそ2km。川沿いの道をのんびりと歩きながら、自然の美しさを全身で感じる小さなハイキング気分を味わえます。
バスに揺られて川沿いを進むと、道のすぐ脇を流れる清らかな貴船川が目に飛び込んできます。透明度の高い水面には光がきらめき、せせらぎの音が耳に心地よく響きます。ところどころに川床料理のお店も並んでいて、川の上に設けられた席では、川の流れを間近に感じながら食事が楽しめる風景が広がります。









うわぁ…この空気、めちゃくちゃ気持ちいいなぁ。川の音まで聞こえるよ!



ほんとね。バスの窓から見える緑もきれいだし、ずっと眺めていたいくらい。



あ、ほら、あそこに川床が見えるよ。川の真上に席があって、涼しそうだなぁ。



あれが貴船の名物ね!でも私、せっかくだから帰りは歩いてみたいな。川沿いの道をゆっくり散策するのも楽しそうでしょ?



いいね!歩きながら川の音を聞いて、ちょっとした寄り道もしようか。
バスを降りてから神社の参道へ向かう道は、木々に囲まれた緑のトンネルのよう。夏は深い緑、秋には紅葉が鮮やかに染まり、四季折々の表情を見せてくれます。川沿いに点在する旅館や茶屋の趣も、どこか古き良き京都を感じさせ、歩くだけで心が洗われるような気分になるでしょう。
やがて、朱色の鳥居と石段が見えてきます。そこが、貴船神社の入り口です。川のせせらぎと木々のざわめきに包まれた神聖な空間は、まさにパワースポットそのもの。参拝の前から、すでに心がスッと整うような不思議な感覚を覚えます。
貴船神社の境内
貴船神社の入り口に立つと、まず目に飛び込んでくるのは朱色の鳥居と、それに続く石段。そして両脇に並ぶ数多くの石灯籠です。特に灯籠が灯る夕刻は幻想的で、まるで神話の世界に迷い込んだかのような光景が広がります。
参道をゆっくりと登ると、清らかな空気に包まれ、自然と背筋が伸びるような感覚を覚えます。木々に囲まれた境内は四季折々の表情を見せ、春は新緑、夏は深い緑の木陰、秋は赤や黄色に染まる紅葉、そして冬には雪景色が神秘的な静寂を作り出します。





わぁ…この石段、雰囲気あるなぁ。灯籠が並んでるだけで、なんか神聖な気分になるよね。



ほんとね。写真で見るよりもずっときれい。…あっ、苔の生えた石段も味があるわ。



こういうところ歩くと、なんか心が落ち着くんだよなぁ。



うん。普段の忙しさとか、全部忘れちゃうくらい、空気が澄んでるね。
貴船神社の概要
貴船神社は、京都市左京区鞍馬の山あいにある古社で、創建はおよそ1300年前と伝わります。主祭神は「高龗神(たかおかみのかみ)」という水の神様で、農業や生活に欠かせない水を守る存在として古くから信仰されてきました。
境内は大きく3つに分かれています。
- 本宮:貴船神社の中心で、まず最初に参拝する場所。強力な「氣」のエネルギーを感じることができると言われています。
- 結社(ゆいのやしろ):縁結びの神様として有名で、恋愛だけでなく、家族や仕事の良縁祈願にも訪れる人が多いスポットです。
- 奥宮:本宮からさらに山道を登った先にあり、かつて本宮があった神聖な場所。静寂と神秘に包まれた空間で、特にエネルギーが強いとされています。







マミさん、空気がすごく澄んでるよね。呼吸するだけで気持ちが落ち着く感じがする。



うん、まるで日常の喧騒から切り離されたみたい。これが“氣”の力ってやつなのかしら。



きっとそうだよ。今日は心も体も、しっかりリセットできそうだね。
赤い灯籠の参道と本宮
貴船神社の象徴ともいえるのが、参道にずらりと並ぶ「赤い灯籠」。
この石段を登ると、まるで昔話に出てくる神域に足を踏み入れたかのような気分になります。特に早朝や夕暮れ時は、観光客も少なく、静寂の中で灯籠が放つ光が幻想的で、まるで時間が止まったかのような感覚に包まれます。
石段を登りきると、いよいよ本宮の拝殿が姿を現します。ここではまず心を整えて、日々の感謝を伝えるのがおすすめ。清らかな「氣」に満ちたこの場所は、参拝するだけで心がリフレッシュされると言われています。







うわぁ、これがあの有名な赤い灯籠の参道か…!写真で見るよりずっと迫力があるね。



本当にきれいね。灯籠と石段のバランスが絶妙だわ。
縁結びの結社
貴船神社の中でも特に「縁結びの聖地」として知られているのが「結社(ゆいのやしろ)」です。本宮から少し歩いた先にあり、こぢんまりとした社殿ながら、全国から良縁を願う参拝者が絶えません。
結社に祀られているのは、縁結びの女神として有名な「磐長姫命(いわながひめのみこと)」。古事記や日本書紀に登場する神様で、その名は「長い命」や「変わらぬ絆」に通じることから、縁が長く続くようにと願う人々の信仰を集めています。
特に女性やカップルに人気の理由は、結社に伝わる「和泉式部の逸話」。平安時代の歌人・和泉式部が恋の悩みを抱え、この結社に参拝したところ、見事に想いが成就したという伝説が残っています。そのため、現在でも「恋が実る」「夫婦円満」「人間関係が良くなる」と、多くの参拝者が訪れるのです。
境内には「結び文(むすびふみ)」と呼ばれる祈願用の紙があり、そこに願い事を書いて結社の境内に結び付けることで、願いが神様に届くとされています。

















ここが結社ね。…うわぁ、結び文がいっぱい!みんな、たくさんお願いごとしてるんだね。



そうだね。僕たちも書こうか。せっかくだし、二人の願いをちゃんと届けようよ。



ふふっ、じゃあ私は“これからも仲良く過ごせますように”って書こうかな。



じゃあ僕は“マミさんがずっと笑顔でいられますように”だな。



あら…ノブさん、そういうのサラッと言うと照れるじゃない。…でも、うれしいな。



ほら、せっかく来たんだし、ちゃんと神様にお願いしよ。
奥宮で静けさに包まれる
さらに境内を奥へ進むと、ひっそりとした佇まいの「奥宮」が現れます。こちらは貴船神社の発祥の地とされる場所で、より神聖な空気が漂うスポットです。
奥宮の周囲には大木が立ち並び、自然の力強さと神秘性を肌で感じられます。特に、奥宮の「連理の杉」と呼ばれる2本の杉が途中で1本に結ばれた木は、縁結びの象徴として知られ、カップルや夫婦に人気です。



























わぁ…この連理の杉、すごいね!2本が1本になってるなんて、不思議…。



まるで僕たちみたいだな。出会って、一緒になって、こうやってひとつの道を歩いてるって感じ。



あら、珍しくロマンチックなこと言うじゃないの。
名物・水占みくじ
本殿に参拝を終えたら、ぜひ体験したいのが「水占みくじ」です。貴船神社は水の神様を祀る神社として知られており、境内に湧き出る御神水は非常に清らか。
水占みくじは、まず通常のおみくじのように紙を受け取り、それを御神水に浮かべると、白い紙に文字が浮かび上がります。まるで神様からのメッセージが水によって現れるようで、ちょっとした神秘体験です。
僕たちもさっそくチャレンジしてみました。





よし、僕は大吉を狙うぞ!…えいっ。



あっ、文字が出てきた!…ノブさん、なに?なんて書いてあるの?



…おぉ、大吉だ!“努力報われる”だって!



ふふ、良かったね。私は…あ、吉。でも“良縁あり”だって!なんだか嬉しいわね。
川床で京料理ランチ
貴船といえば、外せないのが「川床(かわどこ)料理」です。川床とは、川の上に設けられた座敷で涼を取りながら食事を楽しめる、貴船の夏の風物詩。川のせせらぎ、鳥のさえずり、そして木々のざわめきに包まれた空間でいただく食事は、まさに非日常体験です。
料理はお店によって異なりますが、京料理の懐石コースが主流で、鮎の塩焼きや湯葉、川魚のお造りなど、京都ならではの繊細な味わいを楽しめます。特に夏場は川の上の涼しい空気と、目の前に流れる透明な水の音が心地よく、まるで天然の冷房の中にいるよう。
川床は例年5月から9月頃まで営業しており、繁忙期は予約必須。特に週末やお盆の時期は混雑するため、事前の予約をおすすめします。



わぁ、涼しい~!川の音が心地いいね。



鮎の塩焼きも絶品だなぁ。こういう場所で食べると格別だよ。



ノブさん、すっごく幸せそうな顔してる。



だってマミさんと一緒に食べてるんだから、当然でしょ。」



僕は予算の関係で「湯葉丼」を食べました。価格はリーズナブルですが味は最高!貴船神社へ出かけたならば、ぜひ食べていただきたい一品です。




周辺の散策スポット
貴船神社の参拝や川床ランチを楽しんだら、周辺を散策するのもおすすめです。
奥貴船の自然散策
貴船神社の奥には、静かで落ち着いた「奥貴船」のエリアがあります。川沿いに小道が続き、苔むした石垣や、樹齢数百年の大木が立ち並ぶ光景は、まるで時間が止まったかのような静けさ。自然の中で深呼吸をすれば、心までリセットされるような気分になります。
貴船川沿いのカフェ
近年、貴船川沿いにはおしゃれなカフェも増えています。川を眺めながらコーヒーやスイーツを楽しめるカフェは、観光の小休止にぴったり。特に、川床をアレンジしたテラス席を持つカフェもあり、季節ごとの景色を堪能できます。
鞍馬寺までのハイキング
もう少し足を延ばせるなら、貴船から鞍馬寺までのハイキングコースもおすすめです。全長約4km、片道2時間ほどの道のりで、山道を歩きながら自然と歴史を同時に感じられる贅沢な散策ルートです。









どの季節に来ても楽しめそうだね。



うん。紅葉の時期なんて、きっと息をのむ美しさよね。



よし、次は秋に来るって決まりだな。
アクセス情報
- 所在地:京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
- アクセス:叡山電鉄「貴船口駅」から京都バスで「貴船」下車、徒歩約5分
- 駐車場:周辺に有料駐車場あり(ただし繁忙期は混雑注意)
- 公式サイト:貴船神社公式サイト
まとめ|貴船神社観光のポイント
貴船神社は、自然と歴史、そして神秘的なパワーに満ちた京都屈指のパワースポットです。
参拝だけでなく、川床ランチや周辺の散策まで楽しめるので、1日かけてゆっくり訪れるのがおすすめです。
おすすめの時間帯
午前中:朝の清らかな空気の中で参拝するのがベスト。人も少なく、神秘的な雰囲気を存分に楽しめます。
夕刻:灯籠が点灯し、幻想的な光景に包まれる時間帯も人気。写真撮影にもおすすめです。
持ち物
歩きやすい靴(石段や坂道が多いため)
羽織れる上着(川床は夏でもひんやり)
カメラやスマホ(写真スポットが多い)
注意点
川床は要予約。特に夏場の週末は混雑必至。
冬季は川床は営業していないため要確認。
貴船エリアは自然豊かで虫も多いため、虫よけ対策もあると安心です。
貴船神社は、自然と歴史、そして神秘的なパワーに満ちた京都屈指のパワースポットです。
参拝だけでなく、川床ランチや周辺の散策まで楽しめるので、1日かけてゆっくり訪れるのがおすすめです。



こうして振り返ると、ほんとに盛りだくさんな一日だったね。



うん。神社でお参りして、水占みくじして、川床でお腹いっぱい食べて…最高だったなぁ。



結社でお願い事もしたし、なんだか気持ちがスッとしたわ。



また季節を変えて来るのもいいかもな。秋の紅葉とか、絶対きれいだろうし。



うん、今度は紅葉狩りも兼ねて来ようよ。



よし、それ決まり!貴船は何度でも来たい場所だな。
管理人からひと言



貴船神社は私にはただの観光地ではなく、訪れるたびに心がリセットされる“特別な場所”です。
京都中心部から、かなりの距離があるので行くことをためらう人も多いようです。
行くとなれば半日時間がかかるので、時間的に余裕がないというのが一つの理由かもしれません。
でも・・・・時間を掛けても行くだけの価値は十分あります!
神秘的な自然、美しい川床、そして縁結びの御利益まで、魅力がぎゅっと詰まったスポット。ぜひ一度、日常を離れてゆったりとした時間を過ごしてみてください。きっと帰る頃には、心がふわっと軽くなっていますよ。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。